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第32話 カインの寝室

Auteur: 月歌
last update Date de publication: 2025-12-26 19:47:42

カインは智也を抱き上げたまま、王宮の最上階の廊下の奥にある部屋に連れ込んだ。

そこがカインの部屋らしい。

贅沢な造りで金がふんだんに使われていたが、部屋自体は思った以上に落ち着いた雰囲気を醸していた。指輪の契約によって痺れていた体や脳が、ようやく本来の状態に戻りつつあった。

「カイン、もう痺れが取れたから降ろして」

「駄目だ」

「逃げたりしないから」

「そうじゃない、そうすぐには痺れは取れないはずだ。自分で歩けば転んで怪我をするだけだ」

カインは智也を抱きかかえたまま歩き出した。

「さあ、こっちの部屋が俺の寝室だ」

「!」

寝室への扉は開いていて、内部におかれた大きなベッドが目に付いて智也は顔面蒼白になった。

——やばい、このままじゃ本当にカインに犯される!

智也はカインに抱きかかえられたまま必死で暴れだした。

カインはアーサーの分身に左腕を切られている。簡単な治療はされていたがそれでも腕が痛むのか、智也が暴れだすと顔を歪めながら苦々しげに口を開いた。

「まったく、気の強い女だなお前は。ここまできてまだ抵抗するのか?」

カインは智也を見下ろした。

「次期王の側室になるためなら、どんな
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